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南アルプス南部の名峰へ 荒川三山・赤石岳

9/13~17のツアー山行レポートです。

 

今回は南アルプスの荒川三山と赤石岳を周回する、前泊+山行4日間のツアーです。

アクセスするだけで大変な南アルプス南部ですが、ツアーは1日あたりの行程を6時間前後に抑えているため、無理なく歩けるコース。

今回は天候に恵まれましたが、天気の変わりやすい高山帯。

この位のゆとりがあると、ツアーではお客様もスタッフも安心でした。

南アルプス南部は主に東海フォレストが運営する山小屋に宿泊し、それを条件に利用できる登山送迎バスを使うことが一般的です。

今年の夏もこの林道で大規模な斜面崩落があり、一時通行止めとなりました。

補修工事も完了してはいましたが、斜面自体が不安定なことは変わりないので、通行の際は十分に注意が必要と感じました。

 

※歩行自体は十分可能ですが、ヘルメット着用している歩行者は少なかった印象…

登山道は整備されており、標識も随所に設置してあるので道迷いの心配はありません。千枚岳から悪沢岳を越えるあたりまでは岩稜帯の通過になるので注意が必要です。また、荒川前岳山頂部は年々崩壊が進んでおり、山頂部自体が谷側から徐々に削れていて非常に危険な状態でした。

 

赤石岳までの稜線歩きは非常に気持ちが良いですが、これも天気が安定していてこそ。天候判断はより慎重さが必要だと感じました。

この周回縦走路の場合、椹島から「時計回り」で行くか、「反時計周り」で行くかを判断する必要があります。

「時計回り」の場合は1泊目が赤石小屋で、翌日に赤石岳へ。

「反時計回り」では1泊目が千枚小屋で、翌日に悪沢岳となりますが、

小屋から各山頂部へのアプローチを考えると、今回のツアーと同じ「反時計回り」の方が優しいかと思われます。

仮に山頂で天候不良に見舞われても、下山事故のリスクも低いと感じました。

また、コース中途に位置する荒川小屋で天候不良に見舞われると、全く身動きできなくなる可能性もあるため、改めてこのコース上の計画と天候判断の大切さを感じました。

 

幸いにも今回は稜線を行動する日の天候に恵まれ、お客様も大満足の山行になったことは間違いありません。

山小屋のスタッフの方々や、治山に携わる関係者の皆様にも、心から感謝です!

 

この日の記録はヤマレコにも残しているので、宜しければご覧ください!

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-8693687.html